「抗告のハードル上がる」=検察幹部、迅速化に疑問も―再審制度改正案



再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)の原則禁止や証拠開示のルール化などを盛り込んだ刑事訴訟法改正案が閣議決定された。検察幹部からは「今後は抗告のハードルが上がる」との声が目立つ一方、手続きの迅速化にはつながらないとの見方も出ている。

改正案では、本則にある検察官の抗告を認める規定を削除。十分な根拠がある場合に限り、抗告を例外的に認めるとする新たな条文を設けた。

ある検察幹部は「よほど有罪と言える証拠がない限りは抗告のハードルは上がるのでは」と指摘。一方、別の幹部は「現在もおかしいと思うものしか抗告しておらず、現場は変わらない」とし、「おかしいものを抗告しないのは検察官として怠慢だ」と強調した。

抗告の原則禁止が再審手続きの迅速化につながるとの声もある中、ある幹部は「再審公判がより重要になるため、長期化も考えられる」との見方を示した。検察に対する不信感が高まる現状に「これまで検察がしてきたことのツケが回ってきたのでは」と自嘲する幹部もいた。

元東京高裁部総括判事の矢村宏・北海学園大法務特任教授(刑事訴訟法)は「抗告の原則禁止で、請求審を担当する裁判所は非常に慎重に対応するだろう」と指摘。その上で、「自分が最終決断をする状況下では、証拠が多い方が判断しやすいため、検察官に広く証拠開示を促す方向に運用されるのではないか」と話した。

【時事通信社】

2026年05月15日 14時31分

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