総務省が29日に公表した2025年の国勢調査の速報値を基に、衆院小選挙区の「1票の格差」を試算すると、最大で2.274倍だった。最高裁の違憲判断の目安とされてきた2倍以上の選挙区は39に上った。衆院議員選挙区画定審議会(区割り審)は来年5月までに区割り改定案を作成し、政府に勧告する見通しだ。参院選挙区の格差は3.189倍だった。
20年国勢調査(速報値)の衆院の最大格差は2.094倍。その後に小選挙区を「10増10減」する改正公職選挙法が成立しており単純な比較はできないが、格差は広がった形だ。
議員1人当たりの人口が最少だったのは、24年1月の能登半島地震以降、人口減が加速している石川3区(24万6882人)。最多は福岡2区(56万1373人)で、同1区(54万8924人)、茨城6区(54万8202人)と続いた。
区割り審は9月までに公表される国勢調査の確定値を踏まえ、作業を本格化させる。今回は中間的な調査のため各都道府県の選挙区の数は変えず、線引きを変更する。前回の区割り改定基準を単純に当てはめると、石川3区や福岡2区を含む21選挙区とその周辺が変更対象となる。
調査結果は、衆院選挙制度改革を巡る与野党論議にも影響する可能性がある。議員1人当たりの人口は41万4659人で、前回(確定値)と比べ1万3520人減少。自民党と日本維新の会は衆院定数の1割削減を訴え、野党は中道改革連合が「削減ありき」の議論に反対するなど慎重論が強い。
【時事通信社】
2026年05月29日 14時53分
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