全東信、630億円粉飾=20年前から、破産詳細判明―スマホ決済普及で債務超過



破産手続きが開始されたクレジットカード決済代行サービスの全東信(大阪市)が、約630億円の粉飾決算を行っていたことが10日、明らかになった。金融機関からの融資を維持するため、架空預金を計上するなどの手口で実際の財務状況と異なる決算書を提出していた。粉飾は少なくとも20年前から行われ、2026年3月末時点で約605億円の債務超過に陥っていたとみられる。

時事通信が入手した破産申立書で、破産に至る詳細な経緯が判明した。申立書によると、スマートフォン決済の普及を背景に同社は加盟店から受け取る手数料率の引き下げを余儀なくされ、15年ごろから急速に収益が悪化。資金繰りを維持するために(1)架空預金約170億円(2)架空債権約154億円(3)営業権の過大計上88億2000万円(4)加盟店への未払い立て替え精算金約217億円の未計上―の不正な会計処理を行っていた。

近年は赤字が続き、26年3月期決算で約15億5000万円の純損失を計上。金融機関からの借り入れなどで資金繰りを継続していたが、5月時点で借入金と社債の総額は約1151億円に膨らんだ。申立書は粉飾の理由について「借り入れを維持・継続するため金融機関に良好な財務状況を示す必要があった」と説明した。

帳簿上の純資産は約24億8000万円だが、粉飾額はこれを大きく上回り、債務の弁済が不可能だとして破産を申し立てた。

【時事通信社】

2026年07月10日 20時13分

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