半導体、月内復旧へ=TSMCやソニー、経験生かす―熊本地震1週間



熊本県で最大震度7の地震が発生してから1週間。稼働停止を余儀なくされたソニーグループや半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の同県内の半導体工場が順次再開した。三菱電機などを含め、今月中に被災前の生産体制に復旧する見通し。10年前の地震に比べて被害が限定的だったことに加え、復旧までの経験が役立った。

画像センサーを製造するソニーの熊本テクノロジーセンター(菊陽町)は操業を段階的に再開している。10年前は復旧に3カ月半かかったが、今回は1カ月以内の見通し。現場の状況確認をルール化したことや地震を想定して訓練を重ねたことが奏功した。TSMCは3日、熊本工場(同)が復旧したと明らかにした。

三菱電機は、電力を制御するパワー半導体を製造する2工場で段階的に操業を拡大している。前回の地震で建物の一部が損傷した合志市の工場はその後、耐震装置を増強。昨年新設した菊池市の工場は免震構造を採用した。

ルネサスエレクトロニクスは、錦工場(錦町)を地震の翌日に再開した。川尻工場(熊本市)は4日に再稼働し、3週間程度で地震発生前の生産水準に戻す予定。柴田英利社長は「在庫も確保しており、業績への影響は軽微だ」と話した。

早大大学院の長内厚教授は「前回地震の経験が復旧までの時間短縮につながった」と指摘。一方、インフラや物流網の被害が大きく、「労働者でもある市民の生活に影響が出ている。政府や県が主導して早期の正常化を目指さなければならない」と訴えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕ソニーグループの熊本テクノロジーセンター(中央右)と台湾積体電路製造(TSMC)熊本工場(同左)など=7月29日、熊本県菊陽町(時事通信チャーター機より)

2026年08月04日 20時31分


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