
公明党は中道改革連合と立憲民主党との合流が不調に終わり、高市政権に対抗するため「穏健保守」勢力の結集を目指してきた戦略の練り直しを迫られている。合流協議を通じ、リベラル色の濃い立民との溝はむしろ拡大。分裂が決定的となった中道の立民系議員の動きも読めない。新たな勢力結集の成否には党の生き残りが懸かり、幹部は焦りを深めている。
「新しい中道の形態が示されるのを見守り、連携を整理したい」。公明の谷合正明中央幹事会長は2日の記者会見でこう指摘。秋に想定される臨時国会までに、中・立が軸だった他党との協力の在り方について再検討する考えを示した。
真っ先に対象となるのは、政府提出法案への対応を議論する中立公3党の合同会議だ。
先の特別国会で皇室典範改正や国家情報会議設置法への対応を巡り、中・公と立民の賛否は割れた。合流断念の背景には安全保障や原発といった基幹政策での相違もある。立民が提案した参院統一会派について、公明は「根本政策が一致しない」(西田実仁幹事長)と拒否。党幹部は「政策が合わないなら合同会議は廃止だ」と語る。
一方、衆院では中道が正式に分裂しても、立民系(21人)と公明系(28人)が統一会派を結成する方向。国会対応の主導権を確保するため、国民民主党(28人)を上回る勢力を維持する狙いだ。ただ、立民系の中には新党創設や立民復党を模索する向きもあり、野党の細分化が進む可能性もある。
中道結党時には、高市早苗首相と距離を置く自民議員や国民民主を巻き込んで、政界再編につなげる思惑もあった。だが、先の衆院選で惨敗し、もはや現実的ではない。その衆院選で公明系は全員、比例代表名簿の上位で優遇された。同等の手厚い支援を得られなければ「衆院は半減、参院も同じく減らす」(公明党幹部)との見方もある。
先行きが見通せない中、公明内では「どんな勝算があって連立を離脱したのか」との不満が広がる。党ベテランは「これ以上もめていると見られるのはよくない。早く次のステージに移るべきだ」と焦りを口にした。
【時事通信社】
〔写真説明〕公明党中央幹事会の冒頭、あいさつする竹谷とし子代表(右)=2日、東京都新宿区の党本部
2026年09月03日 07時05分