米FRB、10月利上げ後退=議長に代わり高官発信強める



【ワシントン時事】米金融市場では、連邦準備制度理事会(FRB)が今月下旬に開く金融政策会合で追加利上げを見送るとの観測が強まっている。追加引き締めを巡り複数のFRB高官が「急ぐ必要はない」(ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁)との認識を示したためだ。ウォーシュ議長が金利動向を示唆しない姿勢を貫く中、高官が議長に代わって政策展望を積極発信することで、市場が疑心暗鬼に陥るのを避ける狙いがある。

経済分析に定評があるウォラー理事は「連続で利上げを行う必要はない」と強調。今月の追加引き締めを打ち消した。ジェファーソン副議長も「追加的な政策調整は慎重に決定されるべきだ」と述べ、経済指標を見極める考えを示した。雇用情勢が比較的安定していることから、FRBは金融政策判断で、14日発表の9月の消費者物価指数(CPI)を重視する方針だ。

金融大手ウェルズ・ファーゴの予想では、中東情勢悪化に起因した原油高を受けてCPIは前年同月比3.7%上昇と、前月の3.4%上昇から伸びが加速する見込み。

ただ、変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数の伸び率は前月と同水準の2.4%と予測。基調的なインフレ圧力が「抑えられた」状態が保たれるとして、今月の会合で政策金利は据え置かれるとみている。

金利先物市場ではFRBが今月利上げに踏み切る確率が一時7割に達したが、高官発言などを受けて2割弱に低下している。ウォーシュ氏が政策の先行きの提示をかたくなに拒否する「弊害」(エコノミスト)が生じているため、利上げ織り込みの度合いが急変動した形だ。

FRB内からも金利動向を全く示さない手法について「市場が利上げ回数を極端に少なく、または極端に多く織り込む」(ウォラー氏)懸念があるとの声が上がっている。

【時事通信社】 〔写真説明〕米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長=9月16日、ワシントン(EPA時事)

2026年10月14日 08時03分


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