23日の衆院解散と来月8日の衆院選投開票を前に、金融市場が動揺している。選挙戦では与野党ともに食料品の消費税をゼロとする公約を掲げ、減税を競う。財政悪化への警戒感から日本の国債が売られ、長期金利は急騰。外国為替市場では円安圧力が強まっている。
高市早苗首相は今月19日の記者会見で、物価高対策として食料品の消費税率を2年間ゼロにすると表明。これを受け20日の債券市場では国債価格が急落(長期金利は急騰)し、指標となる新発10年物国債の流通利回りは一時2.380%と、1999年2月以来約27年ぶりの高水準となった。
立憲民主、公明両党が結成した「中道改革連合」も恒久的な食料品の消費税ゼロを掲げる。「選挙結果にかかわらず財政拡張が意識されやすい」(国内証券)ことから国債売りに拍車が掛かる。
米国債の金利も上昇しており、ベセント財務長官は日本の金利急騰が波及している可能性を示唆。政府・日銀に対し、「市場を沈静化させる発言を始めると確信している」と対応を求めた。
一方、円相場は14日、1ドル=159円台半ばを付け、2024年7月以来1年半ぶりの安値となった。160円の節目が迫り、為替介入への警戒感から円を売る動きはいったん収束したものの、財政悪化懸念は根強く、「円安基調に変化はない」(国内銀行)との声が出ている。
株式市場では、選挙で政権基盤が強まるとの期待から買いが拡大、日経平均株価は14日に史上初の5万4000円台に達した。その後は過熱感から売りも出たが、ある金融関係者は「与党が過半数を割り込むなど政局が不安定化すれば、市場が一段と混乱しかねない」と警戒感を隠さない。
2026年01月23日 07時06分
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