化学大手4社、今期増益見通し=収益多角化奏功、中東情勢重し



化学大手4社の2027年3月期の連結業績見通しが出そろった。石油化学事業の構造改革や半導体材料など収益源の多角化が進んだことが奏功し、いずれも増益見通し。ただ、4社中2社は中東情勢悪化の影響を業績予想に織り込んでおらず、原油の供給混乱や価格高騰が長期化すれば利益を圧迫しそうだ。

三菱ケミカルグループは、前期に英食品包装材工場の工事延期に伴う減損や早期退職などの構造改革費用として1900億円超の損失を計上した反動で純利益が大幅に増える。ただ、中東情勢の影響は業績予想に含まず、現在の状況が続けば通期で利益が180億円下振れる見通しだ。

旭化成は、人工知能(AI)向け先端半導体用の電子材料などが業績をけん引。予想に織り込んでいないが、中東情勢は100億円程度の影響が出る可能性があるという。ナフサなど原材料価格の上昇は取引先への転嫁を進めるが、「理解を得られなければ(最終的に)消費が減る」(工藤幸四郎社長)と需要減を警戒する。

住友化学は海外の農薬販売、三井化学はメガネレンズ向けの高機能素材などの需要拡大を想定。中東情勢はそれぞれ100億円、150億円の減益要因になると予想した。

26年3月期は三菱ケミカルを除く3社が純利益の増益を確保した。

2026年05月14日 19時22分

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