
熊本県で最大震度7を観測した地震の発生から、4日で1週間がたち、トヨタ自動車は生産体制の立て直しを急いでいる。トヨタ系部品メーカーで車両のドア部品などを生産するアイシンの子会社、アイシン九州(熊本市)が被災。部品供給の停滞が被災地以外での完成車生産にも飛び火し、完全復旧の見通しは立っていない。
「どういうところが、どういう部品を持っているのか、どのくらい在庫日数があるのか、コミュニケーションを取っている」。4日のオンライン決算説明会でトヨタの東崇徳経理本部長は供給網の復旧に向けた状況を、こう説明した。
アイシン九州の被災では、主な納品先のトヨタ自動車九州(福岡県宮若市)が福岡県内3工場の稼働を停止。高級車「レクサス」などを製造するトヨタの愛知県田原市の田原工場も稼働を見合わせている。
自動車産業は完成車メーカーを頂点に部品メーカーが連なる多層構造で、部品メーカーの操業が止まると完成車の生産にも支障を来す弱点がある。トヨタは、2011年の東日本大震災や、16年の熊本地震の教訓から工場の地震対策などを進めてきたが、完成車工場が被災を免れても部品供給の停滞による生産停止は避けられなかった。
トヨタグループはアイシンに応援要員を派遣するなどグループを挙げて、早期復旧を支援する構え。グループ会社のデンソーは「トヨタグループやトヨタの仕入れ先を全面的にバックアップする」と説明している。
トヨタは、4日の決算発表でグループ世界販売台数の通期見通しを1180万台に据え置いた。ただ、業績見通しに地震の影響は反映しておらず、復旧が長引けば打撃となりそうだ。
〔写真説明〕トヨタ自動車のロゴマーク(EPA時事)
2026年08月04日 20時49分