飲料容器、携帯性アピール=持ち運びやすさで需要開拓―メーカー各社



飲料・酒類メーカー各社が、小さなカバンに収納しやすい細身のボトルや、飲み切りやすい小容量といった特徴がある容器の開発に知恵を絞っている。飲料や酒類は安価なプライベートブランド(PB)への流出や飽和市場の中での新規顧客の獲得が課題。新たな容器で市場開拓を狙う。

容器の変更で販売数量が伸びた成功例として知られるのが、「サントリー天然水」の1リットルボトルだ。2024年5月に、従来は家庭向けを想定し直径9センチ、高さ23センチのどっしりとした円筒形としていた容器を、1辺が7.2センチ、高さ26.2センチという、片手で飲みやすいスリムな角型容器に刷新。すると外出時に一人でたくさん飲みたいという需要を捉え、同年6~10月の販売数量は前年の同時期の1.5倍に伸びた。

サントリービバレッジ&フードの担当者は、コーヒーなどの嗜好(しこう)品は味で差別化が図れるが、「水やお茶はPBの影響を受けやすい」と話す。ただ、容器の変更で新たな需要は開拓できると確信。今年3月には550ミリリットルより直径と高さをそれぞれ約1センチ縮め、小型のカバンに収納しやすい375ミリリットル入りの天然水を投入した。

これまでのところ、スーパーでの購入者は女性が9割以上、コンビニでは約6割と他商品と比べて女性比率が高い。「現時点では550ミリリットルとのすみ分けもできている」(広報)という。

伊藤園も、容量や幅は変えずに高さを13ミリ縮めた350ミリリットルのペットボトルを開発し、昨年9月に「お~いお茶」など6品で導入した。「ポケットサイズ」を売りに、外出時の持ち歩き需要を狙う。

瓶が主流のワイン市場では、缶入り商品も浸透してきた。メルシャン(東京)は、瓶よりも軽くて割れる心配がないボトル缶で、飲み切りサイズの200ミリリットル台の商品を積極展開。25年のボトル缶品の販売額は24年比で約4割増加し、大塚正光社長は「女性や若年層を中心に新規ユーザーを獲得した」と手応えを示す。

〔写真説明〕「サントリー天然水」375ミリリットルペットボトル(左)と550ミリリットル 〔写真説明〕メルシャンが発売した290ミリリットル入りの「カクテルスパークリングワイン

白ワイン×ピーチフィズ」(同社提供)

2026年08月13日 14時30分


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