日銀が物価の上振れリスクに警戒感を強めている。これまでの原油高に加え、人工知能(AI)関連需要の急拡大や歴史的な円安進行を受け、物価が一段と押し上げられるリスクが高まっているためだ。日銀は6月、政策金利を1%に引き上げたが、早ければ9月17、18日に開く次回の金融政策決定会合で、追加利上げを検討する可能性がある。
従来、利上げは半年に1度程度のペースを見込む市場関係者が多かった。ただ、日銀が10日公表した7月会合の「主な意見」によると、政策委員は「利上げのペースが市場の想定より速まることも考えられる」「金融緩和度合いの調整をペースアップする必要がある」などと主張。利上げペースの加速を訴える複数の意見が出た。
輸入インフレをもたらす円安進行も早期利上げの必要性を高めている。日米通貨当局は7月末、円買いでは28年ぶりとなる協調介入に踏み切ったが、依然として円安圧力は根強い。通貨安と債券安という「日本売り」が米国債売りに波及するのを懸念するベセント米財務長官が4日、米CNBCテレビのインタビューで、「植田和男日銀総裁が必要なことを実施すると信じている」と注文を付けたことも、市場での早期利上げ観測につながっている。
植田氏は7月会合後の記者会見で、利上げの是非について「次回以降の決定会合においてしっかりと議論する」と指摘。早ければ9月利上げに踏み切る可能性を排除しなかった。
【時事通信社】
2026年08月11日 07時34分
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