
太平洋クロマグロの資源管理を巡る協議が18日、大型魚の漁獲枠拡大で合意した。7月に長崎市で開かれた国際会議では最終盤で反対に回ったメキシコが、一転して日本の提案に同意。政府関係者は翻意の背景について「新たな管理方式の導入に関し、本国と代表団の意思疎通に時間が必要だったのだろうと受け止めている」と解説する。
7月の会議で、日本は2027年以降の中西部太平洋での漁獲枠について、30キロ以上の大型魚は現行の1万1869トンから1万4836トンに拡大し、30キロ未満の小型魚は5125トンから4823トンに縮小する案を提示。しかし、最終盤でメキシコが反対し合意できなかった。
これを受け、自民党の水産総合調査会と水産部会は事態打開へ交渉を続けるよう政府に強く要請。メキシコはこれまでも、米国向けに輸出する養殖マグロの価格低下を懸念し漁獲枠の拡大には慎重な姿勢を示してきた。日本側は山下雄平農林水産副大臣がメキシコに飛び、担当閣僚と直談判したほか、現地での外交ルートや駐日メキシコ大使館などを通じて働き掛けたという。
日本から漁に出る海域でのクロマグロの急増の影響で、漁業者は漁獲枠の超過を避けるため、出漁の自粛や放流を行っている。合意できなければ、出漁自粛の長期化など深刻な影響が出かねなかった。全国漁業協同組合連合会は今回の合意について「ひとまず評価する」とコメントした上で、12月の最終決定に向け「作業部会で合意した増枠を勝ち取るよう改めて強く求める」と訴えた。
日本、韓国、台湾の漁獲枠の配分については今後詰める。韓国はこれまで、日本が大きなシェアを持つ現行水準をベースに増枠するのは不公平だと主張しており、調整が本格化する。
〔写真説明〕クロマグロ(資料写真)
2026年08月18日 20時58分