物価・金利上昇への言及注目=米FRB議長講演―ジャクソンホール会議



【ワシントン時事】米カンザスシティー連邦準備銀行が主催する経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が27~29日、西部ワイオミング州で開かれる。5月に就任したウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長は28日に同会議で初めて講演。足元の物価高や金利上昇に対する見解を示すかどうか注目が集まる。

直近7月の消費者物価指数(CPI)上昇率は3.4%と、2カ月連続で減速した。原油相場の高騰がいったん落ち着いたことが要因だが、トランプ政権が24日打ち出した対イラン制裁強化を受けて米イラン戦闘の先行きは見通せず、ガソリン価格の高止まりが持続。ホルムズ海峡の船舶航行が混乱する影響などで長引くインフレへの対応を優先させるため、「今行動するときだ」(FRB高官)として早期利上げ論がくすぶる。

さらに厄介なのが長期国債の利回り急上昇だ。膨張する財政赤字に加え、原油高に起因したインフレ長期化懸念や、人工知能(AI)ブームに伴う資金需要の拡大も相まって、米30年国債の利回りは先週、5.3%台と19年ぶりの高水準を付けた。

ウォーシュ氏は「物価安定の実現」を繰り返すが、具体策の提示を拒み続ける。利下げを望むトランプ大統領への配慮や、政策の先行きを示す手法に懐疑的なことが背景にある。金融大手バンク・オブ・アメリカは、講演で物価抑制の手段などに言及がなければ「(30年債利回りは)5.5%へ急上昇する可能性がある」と警告する。

9月利上げの有無が焦点となる中、ウォーシュ氏の言動が政策の不透明感を招いているのも事実だ。一部報道によると、同氏はこれまでの対話手法を反省。市場では、金融政策見通しを語らない姿勢を堅持するものの、FRB運営の立て直しを図るため、不手際が目立った市場との対話などについて「見解を詳しく述べる」(エコノミスト)とみる向きもある。

〔写真説明〕米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長=7月29日、ワシントン(EPA時事)

2026年08月27日 07時29分


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