欧州も長期金利上昇=インフレ、財政に警戒感



【ロンドン時事】世界的に長期国債の金利が上昇する中、欧州各国の国債も売りが進み、長期金利が高水準で推移している。最近の日本や米国の金利上昇が波及し、中東情勢悪化に伴うエネルギー高を受けたインフレ再燃や各国の政治状況を背景とした財政拡張への警戒感も押し上げにつながっている。

2日の英国の10年物国債利回りは5.2%台で推移し、ロイター通信によると、一時2007年8月以来の高水準を記録。バーナム首相は7月の政権発足後、国民の生活支援策を立て続けに打ち出しており、予算編成に向けた財源不足への懸念がじわりと高まっている。

みずほ銀行欧州資金部の中島将之シニアストラテジストは「海外投資家の保有割合が高い英国債は、世界の金利上昇の動きと連動しやすい」と指摘し、当面は上昇基調が続くと予想する。

フランスでは10年債利回りが4.2%台となり、08年以来の高水準。27年の大統領選を控えて財政拡張的な政策が続きやすいとの見方が売り材料となっている。ドイツの10年債利回りも3.3%台で、一時11年以来の高水準を付けた。

一方、人工知能(AI)への投資の集中が金利をさらに押し上げかねないとの見方もくすぶる。米IT大手の社債発行が続き、国債の需給が緩む恐れがある。欧州中央銀行(ECB)は8月31日のブログで、ユーロ圏でも増える米IT大手による社債発行の影響を現時点では「限定的」としつつも、「影響を注意深く監視する必要がある」と警戒姿勢を崩していない。

2026年09月04日 07時03分

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