国際社会に圧力強化要求=イスラエルのガザ作戦非難―アラブ連盟



【カイロ時事】アラブ連盟(21カ国・1機構)は17日、イラクの首都バグダッドで首脳会議を開き、イスラエル軍の作戦拡大で一段と混迷の度合いが増すパレスチナ自治区ガザの情勢を巡り協議した。共同声明で「流血を終わらせ、ガザ全域に支援物資が搬入されるよう(イスラエルに)圧力をかけること」を国際社会に求めた。また、ガザ住民の強制的な移住に断固反対を表明。復興に向けた資金拠出を呼び掛けた。

イスラエルは16日、イスラム組織ハマスの掃討に向け、ガザでの作戦拡大に踏み切ったと発表。停戦交渉を仲介するエジプトのシシ大統領は「パレスチナ人のせん滅を目的とした組織的残虐行為だ」とイスラエルを糾弾。ガザへの物資搬入を阻止し、「飢えを武器にしている」と断じた。

会議のホスト国であるイラクのスダニ首相も、イスラエルが「ジェノサイド(集団殺害)」を行っていると非難した。

パレスチナ自治政府のアッバス議長は、ガザの停戦やハマスが拘束する人質解放、停戦後のガザ統治を含む「政治ビジョン」を説明。ハマスに対し、ガザ支配と武装の放棄を求め、「一つの法、一つの武器の原則に従って、パレスチナ人の統一を達成する努力を続ける」と強調した。

〔写真説明〕17日、バグダッドで開催されたアラブ連盟の首脳会議(EPA時事)

2025年05月18日 08時49分


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