国指定文化財など被害53件=世界遺産も損傷、確認急ぐ―文化庁・熊本震度7



熊本県内で最大震度7を観測した地震では、国指定文化財や登録有形文化財も倒壊や一部損傷、傾斜などの被害を受けた。文部科学省の3日時点のまとめで、被害報告は計53件に上り、世界遺産の構成資産も含まれている。文化庁は文化財鑑査官らを現地に派遣し被害の確認を急ぐ。

文化庁などによると、熊本、福岡、長崎、鹿児島各県で被害が確認された。53件の内訳は、国指定文化財が国宝3件、重要文化財11件、特別史跡1件、史跡13件、名勝2件で、登録有形文化財が23件。今後さらに増える可能性がある。

熊本県内の被害は48件。国の名勝「松浜軒」(八代市)で建物が倒壊したり、外壁やガラスが損傷したりしたほか、江戸時代の趣を残す庭園の池も水位が一時低下したという。国の登録有形文化財「氷川町まちつくり酒屋」(旧井芹家住宅、氷川町)では、主屋(おもや)が大きく傾斜するなどした。

2016年の熊本地震で被災し復旧作業中だった熊本城(熊本市)は、石垣の一部が数十カ所にわたり崩落。天守閣にもひびが入った。52年度の復旧完了計画が延びる可能性がある。

世界遺産「明治日本の産業革命遺産」を構成する三角西港(宇城市)、万田坑(荒尾市)の施設ではガラス割れなどの被害が出た。国宝の「青井阿蘇神社」(人吉市)と「通潤橋」(山都町)の一部建物でも傾斜などの被害が確認された。

〔写真説明〕地震で倒壊した国の名勝「松浜軒」=7月29日、熊本県八代市 〔写真説明〕地震で倒壊した国の名勝「松浜軒」=7月29日、熊本県八代市 〔写真説明〕地震で崩れた熊本城の石垣。右奥は天守閣=7月28日、熊本市中央区 〔写真説明〕石垣の一部が崩れた熊本城=7月29日、熊本市中央区(時事通信チャーター機より)

2026年08月03日 20時32分


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