
熊本地震の被災地では10年前の地震を教訓として避難所に空調設備を設けたり子連れに配慮したりするなど整備が進められた。一方、想定を超える住民が押し寄せて密集し、体調を崩す人も出た。
2016年の地震では、災害関連死が直接死の4倍以上となる220人に上った。避難生活の疲労などが要因とみられ、環境整備が急務となった。
今回の地震で震度7を観測した宇城市は16年の地震後、市内6カ所にエアコン設備のある防災拠点センターを建設。小規模な部屋を設け、子連れでも利用しやすいよう配慮した。市社会福祉課の沖村祟課長は「10年前の避難所は体育館や公民館が中心。設備は良くなったと思う」と強調する。
市内の避難者は3日時点で3000人以上。当初はセンターを含め7カ所を開設したが、11カ所に拡充した。中には、想定を上回る住民が身を寄せて密集し、空調の効きが悪くなった所も。沖村課長は「避難所では熱中症の患者も複数出た。できるだけ改善に取り組みたい」と話す。
震度6弱の揺れがあった八代市では小学校体育館などにエアコンを設置し、現在開設している避難所45カ所全てに空調設備があるという。ただ、一部では地震による被害でゴザなどの備品を取り出せず避難者は硬い床の上で過ごす。避難住民の女性(78)は「床が硬いので腰が痛い」と訴える。
〔写真説明〕避難所で過ごす被災者=3日午前、熊本県八代市
2026年08月04日 07時05分