
公立病院眼科医への贈賄罪で元社長らが略式命令を受けた米医療機器メーカーの日本法人「スターサージカル」(東京都港区)が、機密情報を持ち出したとして、元社員の50代男性に約4700万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が3日、東京高裁であった。谷口園恵裁判長は、公益通報に当たるとして請求を退けた一審東京地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。
判決などによると、男性は2021年に機密情報を社外に持ち出し、解雇された。元社長らは23年、大阪府警に書類送検され、略式命令を受けた。
谷口裁判長は一審に続き、「持ち出しは捜査機関への情報提供が目的だった」と認定。公益通報の要件を満たし、「違法性が阻却される」と述べた。
判決後に都内で記者会見した男性は「重大な不正を目の前にした人が声を上げても大丈夫だと思える社会になってほしい」と訴えた。
〔写真説明〕東京高裁=東京都千代田区
2026年09月03日 19時42分