
快挙への重圧よりも、異様な球場の雰囲気を楽しむ余裕があった。ソフトバンクの上沢は九回1死からオリックスの西川に初安打を許し、「あそこで打たれるのが僕らしい」。ノーヒットノーランを逃しても、屈託のない笑みを浮かべた。
回を重ねるごとに調子を上げた。特に決め球のフォークは「ある程度、イメージ通りだった」。相手打線に付け入る隙を与えない。四回と六回には遊撃の川瀬がファインプレーでもり立てる。「きょうはそういう日なのかと思った」と上沢。意識しつつも冷静さを失うことはなかった。
大記録が消えても悔しさは見せず、「別に記録に残りたいと思ったことはない」と言い切る。日本ハム時代には膝の骨折などけがに苦しみ、米球界挑戦も悔しい結果に。昨年のソフトバンク移籍には批判の声も浴びた。「いろんな挫折をした。野球人生も30代。毎日、悔いなく過ごしたいという思いでやっている」
小久保監督は「今年の本当の軸になる投手」と大きな信頼を寄せる。上沢は「見に来ている方が楽しんでくれるような試合を、またしたいと思う」。満足感にあふれていた。
【時事通信社】
〔写真説明〕9回、初安打を許し、笑顔で降板するソフトバンク先発の上沢(左から2人目)=18日、みずほPayPay
〔写真説明〕9回途中まで無安打に抑える快投をしたソフトバンク先発の上沢=18日、みずほPayPay
2026年04月19日 12時29分