
自民党と日本維新の会は17日、実務者でつくる憲法改正の条文起草協議会を国会内で開き、平和主義の根幹である憲法9条に関する議論をスタートさせた。協議会は2月の衆院選後初めて。両党は改憲推進を連立政権合意書に明記しているが、緊急事態条項創設とは異なり9条改正を巡る見解の隔たりは大きく、意見集約は見通せない。
自民党の新藤義孝元総務相は協議会の冒頭、「まずは実務者協議で詰めたい」と淡々と説明。これに対し、維新の馬場伸幸前代表は「時は来た」とした高市早苗首相の発言に触れて「大変力強い言葉。与党の合意形成を早急に図ることが肝要だ」と語り、両党の温度差を印象付けた。
両党は9条と緊急事態条項に関する条文の起草を連立合意に明記。しかし、「2026年度中に条文案の国会提出を目指す」とした緊急事態条項とは対照的に、9条に関するスケジュール感は示さなかった。背景にあるのは両党の見解の違いだ。
自民は戦争放棄をうたった1項、戦力不保持を定めた2項を現行条文のまま維持し、自衛隊保持を記した9条の2を追記する案を掲げる。集団的自衛権行使は限定的にしか認めない内容だ。
これに対し、維新案は2項を削除し、国防軍保持を明記するのが柱。集団的自衛権行使は「全面的に容認する」としている。戦後の安全保障政策の大転換につながるだけに、自民内にも「国民の理解を得にくい」(関係者)と懸念がくすぶる。
【時事通信社】
〔写真説明〕憲法改正条文起草協議会であいさつする自民党の新藤義孝氏(左から2人目)。左端は日本維新の会の馬場伸幸氏=17日、国会内
2026年04月17日 19時26分