
5月24日に京都市で行われた陸上の関西実業団選手権で、38歳の新谷仁美(積水化学)が2024年秋以来となるトラックレースに臨んだ。女子5000メートルで、14分55秒83の自己ベストに遠く及ばない15分44秒92でゴールすると、思わず涙が。「自分が望んでここに立ちたいと思っていた」。復活への一歩を刻み、感情があふれた。
1万メートルとハーフマラソンの日本記録保持者で、フルマラソンで3年前にマークした2時間19分24秒は日本歴代3位。世界の舞台で長く活躍し、五輪には2度出場した。
年齢を重ねても第一線で走り続け、周囲からの期待も寄せられていた中、昨年はけがに苦しんだ。練習中に転倒したことがきっかけで足底筋膜炎となり、かかと付近の激しい痛みが消えなかった。思うように練習ができず、精神的に追い込まれて「陸上選手として終わった」と感じたこともあった。
長く続いた苦悩を乗り越え、トラックに戻ってこられた。「周りが私以上に力強い人たちばかり。安心できる場所をしっかり守ってくれていた」。心が折れていた中でも支え続けてくれた横田真人コーチらに感謝を伝えようと、競技に向き合ってきた。
陸上選手としては決して若くないが、今季は「また記録で勝負する」と力を込める。再スタートを切ったベテランは、まだまだ走り続ける。
【時事通信社】
〔写真説明〕陸上の関西実業団選手権女子5000メートルで力走する新谷仁美=5月24日、たけびしスタジアム京都
2026年06月04日 07時09分