消費減税1%案、与党に容認論=統一地方選念頭、野党追及の構え



食料品を対象とした2年間限定の消費税減税を巡り、政府が税率を1%とする案を検討していることに、与党内で容認論が広がっている。衆院選で与党が公約した0%にこだわれば、システム改修に時間を要して実施時期がずれ込み、来年春の統一地方選で逆風になりかねないとの判断からだ。野党は公約違反だとして追及を強める構えだ。

「1%案に賛成だ」。自民党幹部は2日、こう明言した。同党政調幹部も「1%案であれば早期に実現できる。高市早苗首相が理由を説明すれば、世論の理解は得られる」と指摘した。日本維新の会内からも「0%は絶対ではない」(幹部)と柔軟に対応すべきだとの声が上がった。

首相は2月の衆院選に向けた訴えの中で、食料品の消費税率ゼロは「悲願だ」と述べ、2026年度中の実現に意欲を示してきた。しかし、政府と与野党による「社会保障国民会議」の議論を通じ、0%に引き下げるにはレジシステムの改修に1年程度要することが判明。0%でなければ半年程度で済むことも分かった。

物価高騰が国民生活を圧迫する中、税率引き下げに1年かければ国民の不満が強まり、与党が28年夏の参院選への「一里塚」として重視する来年4月の統一地方選に響きかねない。自民政調関係者は「統一地方選も念頭にある」と語る。政府・与党内では減税を来年4月からスタートさせ、直後の統一地方選でアピールする案が有力だ。

ただ、「来年4月1%」案は首相のこれまでの発言や与党の衆院選公約とは異なる。このため、衆院選で敗北を喫した野党は「あれだけゼロとあおったのはなんだったのか」(関係者)と反発しており、終盤国会で首相を追及する構えだ。

首相はこれまで国民会議の議論を尊重する方針を繰り返してきた。その国民会議は3日からようやく消費税減税に関する議論を本格化させる。国民民主の古川元久代表代行は2日の党代議士会で「議論しないうちから(政府案が)出た。3日の回答次第では席を立つ」と政府をけん制した。

【時事通信社】 〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=2日午前、東京・永田町

2026年06月03日 07時02分


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