元世界王者、名指導者へ一歩=鈴木雄介さん、教え子を学生女王に―陸上競歩



陸上男子20キロ競歩の元世界記録保持者で、新潟食料農大コーチの鈴木雄介さん(38)が、指導者として確かな一歩を刻んだ。9月の日本学生対校選手権女子5000メートル競歩で、1年の堀伊吹(19)を同大初となる学生日本一に導いた。

石川県出身の鈴木さんは「世界一美しい」と称された歩型を武器に、2015年に世界記録をマークし、19年世界選手権の50キロ競歩で優勝。21年東京五輪ではコンディション不良のため代表を辞退した。24年夏に現役を退き、昨年4月に新潟食料農大のコーチに就任した。

指導現場では雰囲気づくりを重視し、「努力を世界一楽しむチーム」を理念に掲げる。巧みな言葉掛けで選手の意欲を引き出し、「その気にさせる」。原点にあるのは自身が競歩を始めたきっかけであり、昨年末に死去した恩師の内田隆幸さんの教え。「大丈夫。できる」と自信を与えてもらった記憶を重ねる。

鈴木さんは練習で世界基準の歩型を見せるだけでなく、悪い癖も再現して課題を指摘。静岡サレジオ高3年時に全国高校総体で9位だった堀は、大学で急成長を遂げた。8月のU20(20歳未満)世界選手権5000メートル競歩では4位入賞。「コーチのきれいなフォームをまねしながら歩けるので、すごく大きい」と感謝を口にする。

鈴木さんは「まだまだここから。競歩だからこそ世界に行かないといけない」と、より高い次元を見据える。競歩界のレジェンドは、名指導者への階段を着実に上っている。

【時事通信社】 〔写真説明〕陸上の日本学生対校選手権、女子5000メートル競歩で優勝した堀伊吹(左)と鈴木雄介コーチ=5日、神奈川・日産スタジアム 〔写真説明〕陸上の世界選手権50キロ競歩、1位でゴールする鈴木雄介=2019年9月、ドーハ 〔写真説明〕陸上の世界選手権50キロ競歩で金メダルを獲得した鈴木雄介=2019年9月、ドーハ

2026年09月17日 07時06分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース