桁外れのパワー、恩師も祝福=近大時代は厳しい指導―プロ野球・阪神佐藤



三冠王に輝いた佐藤を、近大時代の恩師で、元硬式野球部監督の田中秀昌さん(69)も祝福した。「本人の努力で、素晴らしいの一言」。大阪・上宮高のコーチ時代、後に巨人で活躍した元木大介さんを指導するなど、数々の選手を見てきた田中さん。「持って生まれた遠くへ飛ばす能力は桁外れ」と佐藤の印象を語る。

兵庫・仁川学院高時代は無名の存在だった佐藤。3年の5月に近大の練習に参加したのが、入学のきっかけだった。田中さんは佐藤のフリー打撃を見て、その才能に一目ぼれした。「ワンスイングで絶対にプロやなと思った。いい構えをしていたし、スイングスピードも速い」

1年生の頃は、とにかく粗削りだった。「三振が多い。とんでもない空振りが多かった」。それでも将来はプロになる逸材だと疑わず、「我慢してずっと使い続けた」。徐々に実力が伸びた。強烈に覚えているのが、2年春のとある試合でのこと。大阪・南港中央野球場(現GOSANDO南港野球場)の右翼席後方に張られる防球ネットを超える本塁打を放った。「すごい打球だった。長く見てきたが、誰一人いない」。4年間で通算14本塁打を放ち、現行の関西学生リーグの最多記録を塗り替えた。

佐藤とは厳しい態度で向き合った。個人練習を継続するなど野球への姿勢は人一倍だったが、全力疾走を怠ることも。グラウンド外では掃除を丁寧にやらなかったり、バスの出発時間に遅刻したり。そのたびに叱責し、「人間的な部分で成長させなきゃいかんので、注意はよくした」と振り返る。

性格を一言で表せばマイペース。球界を代表する強打者に成長した今もそれは変わらない。田中さんは「周りを気にしないから、今阪神でこれだけ活躍できているのもあるんじゃないかな」。そう言って、穏やかに笑った。

【時事通信社】

2026年10月09日 07時06分

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