20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が15日、タイ・バンコクで開かれる。中東情勢の混乱で原油価格が高止まりし、インフレ長期化のリスクが台頭。世界的に長期金利が急騰しており、金融政策を含めた政策協調が課題となる。中国の過剰生産問題を念頭に国際的な経常収支の不均衡是正も焦点だ。
日本からは植田和男日銀総裁が出席する見通し。片山さつき財務相は、臨時国会での消費税減税関連法案の審議への対応を優先する中、会議への出席を調整している。当地では先進7カ国(G7)財務相・中銀総裁会議も開催する見込み。
今回のG20会議は、成果文書を発出しない公算だ。前回9月の米南部ノースカロライナ州アッシュビルでの会合で米国は議長声明を取りまとめており、12月の首脳会議(サミット)に向けた「最終調整」という位置付けとなる。
インフレ高進や財政悪化への懸念から日本の10年物国債利回りは一時約30年ぶり、米国も約24年ぶりの歴史的な高水準にまで上昇。会議では金融市場の動向を含めて世界経済のリスク要因を点検する。
日米欧の主要中央銀行は9月、利上げにそろって踏み切った。人工知能(AI)ブームによる需要の急拡大もインフレ圧力の増大につながっており、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は今月7日の講演で「今こそ、多くの国で金融政策が慎重ながら(金融引き締めに積極的な)タカ派的な姿勢を取るのに良いタイミングかもしれない」と強調した。
前回のG20会議の議長声明では「不均衡を悪化させる非市場的政策」の撤廃を要求。巨額の補助金によって生産能力を拡大し、輸出攻勢をかける中国を狙い撃ちにした。米中両国は9月下旬の首脳会談で貿易戦争の「休戦」を来年1月まで延長したが、今回の会議で対立が再び激化する可能性がある。
【時事通信社】
2026年10月09日 08時05分
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