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フランス年金改革、議会を通過=内閣不信任否決、抗議は激化



【パリ時事】フランス国民議会(下院)は20日、野党の内閣不信任決議案を賛成少数で否決した。政府が年金改革法案の強行採択手続きを取ったことに抗議し、「超党派」で提出していた。これにより、法案は上下両院を通過。ただ、年金受給開始を現在の62歳から64歳に引き上げる改革に反対する労働者は怒りが収まらず、引き続きデモやストでマクロン政権に圧力をかけていく。

不信任案は賛成278。可決に足りなかったのはわずか9票で、マクロン大統領の求心力低下が浮き彫りとなった。政権運営が険しさを増すのは必至だ。野党は「政府は死んだも同然」と気勢を上げ、今後は法律の施行前に違憲審査を請求するなどして徹底抗戦する。

首都パリでは、実質的な定年延長を拒否するデモ参加者の一部が先週から過激化。夜間に路上のごみに火を放ったり、セーヌ川を挟んで下院の対岸に位置するコンコルド広場で機動隊と衝突を繰り返したりし、治安が急速に悪化している。

法案は16日に上院で可決後、下院で十分な支持が集まらなかった。このため、政府は採決を回避し、不信任案が可決されない限り、法案を「採択されたと見なす」ことができる憲法49条3項の特例規定を行使。不信任なら法案は否決となる仕組みだった。

20日の討論で野党は、政府が「議員の説得に失敗した」と非難。ボルヌ首相は野党が「審議妨害した」と反論した。極右政党による別の不信任案は大差で否決された。

マクロン大統領は昨春、年金制度の見直しを公約に掲げ再選された。しかし、最新の世論調査では約7割が不信任案を支持。大統領選でマクロン氏に投票したとされる回答者のうち、不信任の支持は半数を超えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕若者らが通過後の路上で燃え上がるごみ=20日、パリ中心部 〔写真説明〕若者らの通過後、ごみ箱が散乱した路上=20日、パリ中心部 〔写真説明〕夜間に路上でデモを行い、機動隊から逃げる若者=20日、パリ中心部

2023年03月21日 06時35分


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