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ウクライナに「対話」迫る=中ロ首脳、共同声明署名―習氏、プーチン氏の訪問招請



中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は21日、モスクワのクレムリン(大統領府)で約3時間会談し、ロシアが侵攻を続けるウクライナ情勢などを巡って意見を交わした。両首脳は会談後、主権や領土一体性などの「核心的利益」を相互に支持することを改めてうたった共同声明に署名。ウクライナに一方的に「対話」を迫った。

習指導部はウクライナ侵攻1年に際し、和平と対話を促す文書を公表した。共同声明によると、ロシアは「中国の客観的で公平な立場」、中国は「和平交渉の早期再開に努力するロシアの意向」をそれぞれ評価し合った。

習氏は訪ロ後、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話などで会談すると伝えられている。ただ、ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)の説明によれば、習氏が22日に連絡を取ることはない見通し。ゼレンスキー氏は21日の記者会見で「(会談は)まだ確定していない」と述べており、早期に実現するかは不透明だ。

西側諸国は、中国がロシアに武器を供与するのではないかと疑っている。共同声明は、中国の「仲介」や「和平案」をロシアは歓迎すると明記した。中ロ両国が「紛争を助長する行為をやめる必要がある」と声を合わせ、欧米のウクライナへの軍事支援をけん制した上で、対話が解決の「最良の方法だ」と主張した。制裁にも反対する立場を示した。

一方、ロシアは「一つの中国」原則を尊重して台湾などの独立に反対すると確認。中国に配慮した。

また、米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS」を通じた原子力潜水艦配備計画に中ロが一致して懸念を表明した。

会談後の声明発表の場でプーチン氏は、中国の「和平案」はロシアのアプローチとほぼ一致しており「西側諸国とウクライナが前向きなら解決につながり得る」と対応を求めた。習氏は「新たな歴史的状況下、われわれは広い視野と先見の明をもって中ロ関係を評価・発展させる」と述べた。

習氏は21日の首脳会談前、プーチン氏の年内訪中を招請したことを披露していた。戦争犯罪の疑いでプーチン氏には国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているが、中国はICC非加盟で拘束される心配はない。ウシャコフ氏は記者団に「年内訪問の可能性はある」と語った。プーチン氏は会談後の声明発表の場でも逮捕状の件については言及しなかった。

【時事通信社】 〔写真説明〕21日、モスクワで、共同声明に署名した中国の習近平国家主席(左)とロシアのプーチン大統領(AFP時事) 〔写真説明〕21日、モスクワで、握手する中国の習近平国家主席(左)とロシアのプーチン大統領(AFP時事)

2023年03月22日 10時47分


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