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サウジ、独自外交で存在感=緊張緩和で改革促進狙う



【カイロ時事】サウジアラビアが独自外交で存在感を強めている。敵対していたイランやシリアと融和を進め、中東の緊張緩和を推進。24日にはカナダとの外交関係修復も発表した。サウジを巡る情勢を安定させ、事実上の最高権力者ムハンマド皇太子主導の経済改革を促進する思惑があるとみられるが、不安の火種は残っている。

サウジは3月、中国の仲介でイランと外交関係の修復で合意。イランが後ろ盾のシリアとの関係改善にも着手し、12年ぶりとなるシリアのアラブ連盟復帰を導いた。サウジとイランの代理戦争の様相を呈するイエメン内戦でも、停戦に向けてイエメンの親イラン武装組織フーシ派と4月に協議を行った。

石油依存からの脱却を柱とする改革を進めるサウジにとって、中東の緊張長期化は避けたいのが本音だ。対立が続けば、戦費や攻撃を受けるリスクなどの「コスト」が増え、改革の負担となる。米国が中東への関与を弱める中、米国だけに頼らない安全保障の確立も急務となっている。

ただ、ロシアやイランの影響下にあるシリアの連盟復帰には、欧米が反発。欧米との摩擦が強まれば、改革の足かせとなりかねない。

こうした状況で19日にサウジ西部ジッダで開かれたアラブ連盟首脳会議には、シリアのアサド大統領に加え、ロシアが侵攻を続けるウクライナのゼレンスキー大統領が参加。AFP通信は、サウジが単独でゼレンスキー氏を招待したと報じ、外交で独自の立場を確立して「世界的プレーヤーになりたい」というサウジの狙いを分析する専門家の意見を紹介した。

24日にはサウジとカナダ両政府が「双方の強い思い」から関係修復で合意したと表明。西側諸国との良好な関係を志向するサウジの姿勢を示す形となった。

しかし、サウジは核開発問題などを巡りイランへの懸念を払拭(ふっしょく)していないのが実情だ。また、仲介を通じて中東での影響力拡大を探る中国やロシアとサウジが接近する事態に対し、欧米諸国は警戒を強めているとみられる。

【時事通信社】 〔写真説明〕サウジアラビアのムハンマド皇太子(国営サウジ通信が12日配信)=西部ジッダ(AFP時事)

2023年05月27日 14時20分


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