石破茂首相は6日、三重県伊勢市で年頭の記者会見に臨み、バイデン米大統領が日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画の中止を命じたことについて「なぜ安全保障の懸念があるのか、きちんと述べてもらわなければ、先の話にならない」と述べ、米政府に説明を要求した。地方創生を「令和の日本列島改造」と位置付け、強力に推進する方針も掲げた。
首相は、大統領の中止命令に対して「日本の産業界から懸念の声が上がっているのは残念ながら事実だ。重く受け止めざるを得ない」と指摘。「懸念払拭に向けた対応を米政府に強く求めたい。いかに同盟国であろうとも、これから先の関係に非常に重要だ」と強調した。
地方創生に関し、首相は「政府機関の地方移転を推進する」との考えを示した。新たな人の流れを生み出すため、都市と地方の「2拠点活動」が必要だと主張。第一歩として「国の若手職員による2拠点活動を支援する制度を新設する」と打ち出した。
【時事通信社】
〔写真説明〕伊勢神宮参拝を終え、年頭の記者会見をする石破茂首相=6日午後、三重県伊勢市
〔写真説明〕伊勢神宮参拝を終え、年頭の記者会見をする石破茂首相=6日午後、三重県伊勢市
2025年01月07日 12時43分