危険運転罪、一般道は50キロ超過=基準値導入、酒酔い運転も明確化―改正案を閣議決定



政府は31日、危険運転致死傷罪の適用要件を明確化するため、超過速度や飲酒量に関する数値基準を導入する自動車運転処罰法改正案などを閣議決定した。一般道では最高速度を50キロ以上超えて死傷事故を起こした場合に適用。アルコール濃度も具体的に定め、道路交通法の酒酔い運転に同じ基準を設けた。

今国会中の成立を目指しており、法務省は今夏の施行を見込む。

危険運転致死傷罪は法定刑の上限が拘禁刑20年で、同7年の過失運転致死傷罪より重い。ただ、現行法の規定は「進行を制御することが困難な高速度」などと曖昧な表現にとどまる。成立のハードルが高く、過失運転致死傷罪の適用にとどまるケースが少なくなかった。

改正案では、最高速度が60キロ以下の一般道で「50キロ超過」、同60キロ超の高速道路などでは「60キロ超過」を一律の適用基準と規定。飲酒については、成人であればビールの大瓶2本に相当する「呼気1リットル当たりアルコール0.5ミリグラム以上」または「血液1ミリリットル当たりアルコール1ミリグラム以上」を対象とした。

これに加え、数値を下回る場合でも「重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度」や「アルコールの影響で正常な運転が困難な状態」で死傷事故を起こした場合には同罪を適用できる包括規定を置いた。タイヤを意図的に横滑りさせる「ドリフト走行」も処罰対象に加えた。

現行制度では、酒気帯び運転について「呼気1リットル当たりアルコール0.15ミリグラム以上」などと定める一方、より悪質な酒酔い運転は「アルコールの影響で正常な運転が困難」との抽象的な要件にとどまる。これを踏まえ、危険運転致死傷罪と同様の基準を設定した。

【時事通信社】 〔写真説明〕閣議に臨む高市早苗首相(中央)ら=31日午前、首相官邸

2026年03月31日 10時34分


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