日本政府、有志連合拡大に注力=ホルムズ海峡の安全航行目指す―米国に外交努力アピール



日本政府が原油輸送の要衝ホルムズ海峡の航行の安全を目指す国々による「有志連合」(高官)の拡大に力を入れている。同海峡の事実上の封鎖を続けるイランに対する国際的な圧力を強め、日本を含む各国に「貢献」を求めるトランプ米大統領に外交努力をアピールするのが狙いだ。

「ホルムズ海峡の安全な航行の確保をはじめ、事態の早期沈静化に国際社会と協力していくことが重要だ」。高市早苗首相は24日、フィリピン、マレーシア、マーシャル諸島の首脳と相次いで電話で会談し、同海峡の安全航行に関する6カ国首脳共同声明への賛同を呼び掛けた。

首脳共同声明は19日の日米首脳会談直前に発表されたものだ。ホルムズ海峡封鎖への非難などを明記しており、英国が発案し、日本も早い段階から文言調整に参加した。日英両国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダの6カ国が初期メンバーとして名前を連ねた。

首相は発表直後の日米首脳会談で「日本はスターティングメンバーとして参加する」として共同声明の内容を説明。外務省関係者によると、トランプ氏は納得した様子だったという。

首相はこの席で「諸外国に働き掛ける」とトランプ氏に約束しており、29~31日に来日するインドネシアのプラボウォ大統領にも共同声明参加を求める構え。25日の参院予算委員会では「米国を後押しする。みんなでホルムズ海峡を安全にしていく国際世論の流れをつくりたい」と語った。

イランは非敵対国の船舶の通航は認める姿勢を見せている。ただ、日本は抜け駆けすれば有志連合の分断につながりかねないとみて、日本関係船舶のみの通過は求めない構えだ。政府高官は「日本だけ良ければいいわけではない」と語った。

とはいえ、有志連合拡大は容易ではない。日本を含めた各国の働き掛けの結果、共同声明に名を連ねるのは現在30カ国超。日本政府筋は「韓国とオーストラリアは日本の声かけだ」と語るが、首相が直談判した3カ国のうち、応じたのはマーシャル諸島だけだ。米国との距離感などそれぞれの事情があるとみられる。

【時事通信社】 〔写真説明〕参院予算委員会で答弁する高市早苗首相=25日、国会内

2026年03月30日 08時06分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース