
12日の自民党大会で制服姿の自衛官がステージに上がり、党所属国会議員らによる国歌斉唱をリードしたことが物議を醸している。自衛隊法は隊員の政治的行為を禁じているためだ。野党から「法令違反の疑いがある」と批判が噴出しており、高市政権幹部は火消しに躍起だ。
高市早苗首相(自民総裁)は14日、首相官邸で記者団の取材に応じ、「自衛官は職務ではなく、私人として旧知の民間の方から依頼を受け、国歌を歌唱した。自衛隊法違反には当たらない」と強調。党大会出席も「法律的に問題ない」と語った。
首相は「会場に着くまで自衛官がおみえになることは知らなかった」とも述べ、自身は自衛官登壇の演出に関わっていないと説明した。
国歌を歌ったのは陸上自衛隊中央音楽隊所属の女性3等陸曹。東京都内のホテルで開かれた党大会の冒頭、「陸自が誇るソプラノ歌手」と紹介されて制服姿で登壇し、リード役としてマイクの前で国歌を歌った。中央音楽隊の副隊長も党大会に出席した。
自民の萩生田光一幹事長代行は14日の記者会見で「党側の発案ではなく、演出などを企画する業者側から推薦があった。防衛省は了解していた」と述べ、党の対応に問題はなかったと釈明した。
自衛隊法は「隊員は、政党または政治的目的のために、政治的行為をしてはならない」と規定し、同法施行令は禁止対象の行為として「政治的目的のために公私の影響力を利用すること」などを列挙している。野党はこれらの規定に抵触する可能性があると批判を強めている。
【時事通信社】
〔写真説明〕記者団の取材に応じる高市早苗首相=14日午後、首相官邸
〔写真説明〕記者団の取材に答える中道改革連合の小川淳也代表=14日午後、東京・永田町の同党本部
〔写真説明〕記者会見する公明党の竹谷とし子代表=14日午前、国会内
2026年04月14日 20時10分