
【サマルカンド(ウズベキスタン)時事】日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中央銀行総裁会議が3日午後(日本時間同)、ウズベキスタンのサマルカンドで開催された。終了後公表された共同声明は「中東における紛争の激化は、地域経済の見通しに対する下方リスクを大きく高めている」と指摘。共通の課題や不確実性の高まりに対応するため、多国間主義を堅持し、地域の結束と協力を一層強化することの重要性を確認した。
日本とフィリピンが共同議長を務め、片山さつき財務相と氷見野良三日銀副総裁が出席。金融危機時に外貨を融通し合う枠組み「チェンマイ・イニシアチブ」の機能強化などで一致した。終了後の記者会見で片山氏は、中東危機の経済的影響に対して「地域協力が非常に必要だということは皆で一致した」と述べた。
声明では、日本が原油不足に苦しむアジア諸国向けに打ち出した100億ドル(約1.6兆円)規模の金融支援に歓迎の意を表明した。アジア諸国は原油などを中東からの輸入に依存。中でも東南アジアは日本で使われる医療用などの石油関連製品を多く製造していることから、各国の原油調達を金融面で支え、日本の物資確保につなげる。
アジア開発銀行(ADB)年次総会も同日開幕した。ADBは、アジア地域の国境を越えた電力供給網やデジタルインフラの整備に対し、2035年までに総額700億ドル(約11兆円)の資金支援を行うと発表。記者会見した前財務官の神田真人総裁は「開かれた、強靱(きょうじん)かつ包摂的な未来をつくる基盤であり、全ての人々の持続的な繁栄への投資だ」と意義を強調した。
【時事通信社】
〔写真説明〕日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中央銀行総裁会議で記念撮影に応じる片山さつき財務相(中央)と氷見野良三日銀副総裁(右から4人目)=3日、ウズベキスタン・サマルカンド
〔写真説明〕アジア開発銀行(ADB)の年次総会に合わせて開かれた日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中央銀行総裁会議=3日、ウズベキスタン・サマルカンド
2026年05月03日 23時07分