月額負担、4~38%引き上げ=長期療養者に年間上限も新設―高額療養費



手術などで医療費が高額になった場合に負担額を抑える「高額療養費制度」が、8月から大幅に見直される。医療費抑制のため、月ごとの自己負担上限額を年収に応じて引き上げる。今年と来年の8月に2段階で実施し、最終的な上げ幅は4~38%程度になる。長期療養者の負担軽減に向けて年間上限額も新設する。

現行では住民税非課税世帯を除き、月額負担の上限額は4種類に区分されている。基本的に年収に応じた「定額部分」と、医療費から一定額を引いて1%を掛けた「定率部分」を足したものが負担上限額になる。上限を超えた分は加入する公的医療保険でカバーされる。

現行の定額部分は年収約370万~約770万円の中所得層で約8万円だが、今年8月の1段階目の引き上げで約8万6000円になる。年収700万円の40歳が1カ月で100万円の医療費を使うと、自己負担は合計9万2940円になる計算だ。来年8月には年収区分が細分化され、新設の年収約650万~約770万円の区分では定額部分が現行より38%増の約11万円になる。

過去1年以内に上限を3回以上超えた場合に4回目以降は負担額をさらに下げる「多数回該当」の仕組みは、現行水準を維持。長期療養者に配慮したためで中所得層なら月4万4400円だ。

月額上限が上がると、「多数回該当による負担軽減が適用されないまま自己負担の累計が膨らんでしまう」との声が、長期療養や高額薬使用の患者から出ていた。そこで年収に応じた年間上限額を今年8月に新設し、中所得層なら年53万円とする。

70歳以上の外来受診時の自己負担を抑える「外来特例」は、課税所得があり年収約370万円までなら「月1万8000円、年14万4000円」となっている現行の上限額を来年8月までに2段階で「月2万2000円~2万8000円、年21万6000円」に上げる。

現役世代の高額療養費の見直しは、2015年以来。政府は保険給付費を年2450億円減らし、加入者1人当たりの保険料が年1400円下がると見込む。

【時事通信社】

2026年07月18日 17時27分

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