防衛費8.9兆円、過去最大=概算要求、「新しい戦い方」に備え―支援庁・3局新設で組織強化



防衛省は31日、2027年度予算の概算要求を発表した。総額は過去最大の8兆8908億円。人工知能(AI)や無人機を駆使した「新しい戦い方」への対応を柱に据え、退職自衛官や家族を支援する庁の新設など組織改編も盛り込んだ。金額を示さない事項要求が多く、総額は年末の予算編成段階でさらに膨らむ公算が大きい。

要求額は23~27年度の5年間の防衛費を約43兆円と定めた現行の防衛力整備計画に基づく。政府は今年中に安全保障関連3文書を改定する予定で、27年度は新計画の初年度となる。このため、改定議論の内容に左右される事業は事項要求とした。

新しい戦い方への備えでは、自衛隊指揮官の迅速な意思決定を支援するため、統合作戦司令部にAIを導入する。既存の海外システムを活用して整備を急ぎつつ国産開発も推進。AI活用の基盤として、機密性の高い情報を国内で管理する「高機密ソブリンクラウド」の導入を掲げた。

民間の技術も活用し、安価かつ短期間で大量生産でき、長距離飛行能力を持つ無人機の開発に着手する。敵の射程圏外から対処するスタンド・オフ防衛能力の強化に向け、水中発射型の極超音速誘導弾の開発も進める。

組織改編を巡っては、退職自衛官のキャリア支援などを一元的に担う110人規模の「退職自衛隊員・家族支援庁」(仮称)の新設を明記。防衛省内に「国際政策局」「防衛基盤局」「施設政策局」(いずれも仮称)の3局を新設することも盛り込んだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕防衛省=東京都新宿区

2026年08月31日 17時44分


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