消費減税より財政余力を=「危機の連鎖」に備え―自民・古川幹事長代理



自民党の古川禎久幹事長代理(61)は時事通信のインタビューに応じ、高市早苗首相が主導する消費税減税について「気候変動や感染症危機が連鎖する時代に必要なのは財政の余力だ」と述べ、改めて反対を表明した。政府が財政目標に掲げる「債務残高対GDP(国内総生産)比の安定的低下」を巡っても「いつまでにどの水準を達成するのか示すべきだ」と訴えた。

政府は食料品の消費税率を2年間限定で1%に引き下げることなどを柱とする税制改正大綱を15日に閣議決定する方針。党税制調査会の副会長も務める古川氏は8月、小野寺五典税調会長に党内議論のやり直しを求める意見書を提出した。インタビューでも「社会保障財源を物価高対策に転用することが正しいのか。2年後に税率を戻せなければ社会保障の基盤を揺るがす」と懸念を示し、給付を軸にする物価高対策への再考を求めた。

円安や金利上昇の要因は「詰まるところ日本財政の信認の揺らぎだ」と述べ、「財政民主主義に基づき、消費減税による減収を穴埋めする財源を含めてしっかり議論すべきだ。それが政治の責任の一丁目一番地だ」と主張。「歴代自民党政権は不人気を承知で消費税の負担をお願いしてきた。私も自民党議員だからこそ異論を唱えている」と説明した。

古川氏は世界規模で武力衝突や温暖化などの危機が連鎖する「ロング・エマージェンシー(長い非常事態)」の時代に差し掛かっていると指摘。「国の危機対応能力の核心は財政の余力。それが失われれば命も失われる」と強調した。

政策的経費を税収などで賄えているかを示す基礎的財政収支(PB)の単年度黒字化の目標を政府が取り下げたことについては「マーケットから見れば、財政健全化を放棄したと映っても仕方ない」と語った。

2027年度一般会計予算の概算要求総額が過去最大となる143兆円超に膨らんだことにも触れ、「真に必要なものに絞り込めるかマーケットは注視している。事態は押し迫っている」と懸念を示した。

【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答える自民党の古川禎久幹事長代理=7日、国会内 〔写真説明〕インタビューに答える自民党の古川禎久幹事長代理=7日、国会内

2026年09月15日 07時04分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース