105市町村「浄化槽転換」前向き=国の下水道拡大方針見直しで―人員不足で困難ケースも・時事通信調査



老朽化に伴う維持管理や更新が課題となっている下水道について、先の国会では拡大路線を見直す法改正が行われた。これを踏まえ、合併処理浄化槽への転換について、時事通信社と地方行財政調査会が人口10万人未満の自治体にアンケート調査した結果、既に転換した1町を含め105市町村が転換に前向きなことが分かった。一方、職員不足などで転換が難しいとする自治体も目立った。

下水道を巡っては、2025年1月に埼玉県八潮市で大規模な道路陥没事故が起きるなど、老朽化が加速。多くの自治体では人口減少が進み、維持・更新の財政負担が重くなっている。これを受け、特別国会で成立した改正下水道法は整備済み管路の縮小、廃止を可能とし、自治体の判断で合併浄化槽に切り替えやすくした。

調査は1464市町村を対象に、今年7月時点での浄化槽への転換意向を尋ねた。回答率は47.3%(692市町村・団体)だった。

転換に前向きだったのは回答団体の約15.2%。うち、「転換済み」は静岡県南伊豆町のみだった。24年の能登半島地震で下水道が甚大な被害を受けた石川県珠洲市や、長野県信濃町など7市町は、入れ替え工事や住民への説明に「取り組んでいる」と答えた。「転換を検討中」と回答した97市町村は北海道石狩市や宮城県南三陸町、兵庫県淡路市など。

「現時点で転換の必要性を感じていない」と答えたのは406団体。主な理由として、施設の耐用年数までに一定期間があることや、設置場所の不足などが挙げられた。「予算も職員も限られる中で、下水処理施設などの維持管理と修繕改築を行いながら個別処理方式へ転換するのは現実的に無理」といった切実な声もあった。

転換に当たって懸念される点では「住民への説明」「初期投資やコストの負担」「不要となった既存施設の扱い」などが多かった。

【時事通信社】 〔写真説明〕埼玉県八潮市で下水道管が破損し道路が陥没、トラックが転落した事故の現場=2025年2月4日(同県提供) 〔写真説明〕埼玉県八潮市の県道交差点で下水道管が破損し道路が陥没した事故現場の状況=2025年2月4日(草加八潮消防局提供)

2026年09月20日 07時00分


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