プルデンシャル生命、業務停止3カ月超=金銭詐取、親会社には改善命令―金融庁



プルデンシャル生命保険の社員らが顧客から金銭を詐取していた問題で、金融庁は9日、同社とグループのジブラルタ生命保険に3カ月超の一部業務停止を命じた。親会社のプルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパンに対しても、ガバナンス(企業統治)強化を求める業務改善命令を出した。

業務停止命令の期間は、今月13日から来年1月末まで。商品の新規契約や販売を停止させ、管理体制の立て直しに専念させる。営業優先ではなくコンプライアンス(法令順守)と顧客保護を重視する組織への改革を求め、11月末までに業務改善計画の提出を命じた。

生命保険への業務停止命令は、2019年のかんぽ生命保険以来となる。プルデンシャル生命は2月から新規営業を自粛しており、金融庁の処分によって営業再開はさらにずれ込む。

プルデンシャル生命は、支社ごとに「ライフプランナー」と呼ばれる営業社員を採用。完全に業績と連動した報酬制度が特徴で、金融庁は「支社長を頂点とする各支社は存在感と独立性を強めていった」と指摘した。金銭不祥事が発生する状況だったにもかかわらず、歴代の経営陣が問題を長年放置してきた結果、営業現場に対して「物が言えない」「支社任せ」の企業文化が形成されたと断じた。

顧客の意向に沿わない保険販売や退職したライフプランナーによる顧客情報の不正な持ち出しも確認された。金融庁は親会社も含めて、過去の取締役に対しても経営責任の明確化を求めた。

行政処分を受けた3社は「厳粛に受け止め、再発防止と信頼回復に向けて全力で取り組んでいく」とのコメントを発表した。

プルデンシャル生命は1月、社員や元社員ら100人以上が顧客から計約31億円を不適切に受け取っていたと公表。間原寛社長(当時)が引責辞任し、金融庁は立ち入り検査などを通じた実態把握を進めていた。

金銭詐取問題を調査した第三者委員会が10月8日公表した調査報告書によると、被害額は申告ベースで総額61億円以上に膨れ上がった。報告書は一連の不正の原因について、「営業成績を過度に重視する企業風土」などがあったと指摘した。

プルデンシャル生命は再発防止策として、完全歩合に近い報酬体系を見直し、最低保証給を導入する方針だ。得丸博充社長ら現経営陣3人が月額報酬の30%を3カ月、自主返納する。

【時事通信社】 〔写真説明〕「プルデンシャル生命」の看板=東京都千代田区

2026年10月09日 18時03分


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