
米イランの軍事衝突で、原油輸送の要衝ホルムズ海峡が実質封鎖され、エネルギーの調達構造が変わりつつある。日本エネルギー経済研究所の小林良和首席研究員に今後の課題を聞いた。
―ホルムズ海峡の実質封鎖が続いている。
他のアジアの国では小学校の休みが増えたり、車の運転が制限されたりしたが、日本はほぼ生活パターンが変わっていない。日本には石油備蓄が250日以上あり速やかに放出できたことで、代替調達源を手当てする時間稼ぎができた。電源構成で石油にほぼ依存していないことも大きい。
―政府は物価高対策としてガソリン代に補助金を支給している。
ホルムズ海峡を自由に航行できない状況は変わっておらず、石油製品の価格が上がり需要が抑制された方が石油を使わなくなる。ただ、消費者はガソリン価格が1円でも安いスタンドに給油しに行こうとするため、社会不安を抑える意味では効果があった。
―日本は原油調達を中東に依存し、製油所設備も中東産に適している。
非中東産で日本の需要全てを賄うのは難しい。ある程度は中東産を使わざるを得ないが、中長期的には中東産以外を処理できるようにしなければいけない。設備投資が必要になる。
―備蓄の在り方は。
ナフサも供給が止まった時に、代替供給源を手当てする時間稼ぎができる量の備蓄が必要だ。原油はためておくことによる品質劣化の問題があり、少しずつ入れ替える対応も考えるべきだ。
〔写真説明〕インタビューに答える日本エネルギー経済研究所の小林良和首席研究員=21日、東京都中央区
2026年08月28日 12時25分