
【アッシュビル(米ノースカロライナ州)時事】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は8月31日、米南部アッシュビルで初日の討議を行った。中東情勢の混乱による世界経済の下押しリスクへの対応のほか、議長国・米国が重視する民間主導の成長加速などが議題となった。
日本からは片山さつき財務相と植田和男日銀総裁が出席。片山氏は会議で、「サプライチェーン(供給網)の多様化、強靱(きょうじん)化の取り組みが重要だ」と指摘。重要鉱物などに対する恣意(しい)的な輸出規制は「世界経済に悪影響を及ぼす」と訴えた。
日本経済については、成長率の引き上げへ、複数年度にわたり官民一体で大胆な戦略投資を進める方針を説明。補正予算に依存した財政運営から脱却し、債務残高の国内総生産(GDP)比を「安定的に引き下げていく」と表明した。会議では民間主導の成長に関し、米企業関係者も交えて投資やイノベーションの促進策を議論。片山氏は規制改革と適切な金融規制の両立が重要だと強調した。
同日夕には先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議も開催され、世界経済や最先端AI(人工知能)、ウクライナ情勢を協議。ウクライナのマルチェンコ財務相がオンラインで参加し、同国への支援や対ロシア制裁について意見を交わした。このほか、ホルムズ海峡の「自由で安全な航行の確保」の重要性や、AIがもたらす金融面のリスクへの対応も議論した。
〔写真説明〕20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の初日討議後、記者会見する片山さつき財務相=8月31日、米ノースカロライナ州アッシュビル
2026年09月01日 16時22分