
破綻した生命保険会社の契約者を保護する生命保険契約者保護機構の補償財源を巡り、業界負担枠を積み増す案が浮上していることが2日、分かった。金融庁は期限が2027年3月末までに迫った政府補助制度の恒久化を視野に入れる一方で、業界負担の見直しを検討。「金利のある世界」が到来し、生保各社の経営環境が大きく変化する中、備えを万全にしたい考えだ。
金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会で議論し、来年の通常国会に保険業法の改正案提出を目指す。
契約者保護機構は1998年に設立され、生保各社が拠出する負担金などを破綻した生保の契約者保護に充てる仕組み。業界負担で賄えない部分については、国会審議を経て公的資金を投入するが、政府補助制度は時限措置となっており、これまで延長を繰り返していた。
現行の業界負担枠は、生保各社の事前積み立て4000億円と政府保証付きの借り入れ4600億円で構成されている。政府補助の恒久化を検討する代わりに、金融庁は現行の業界負担枠が適正な規模となっているか検証したい考え。今後は生保業界側との調整が焦点になりそうだ。
契約者保護機構の資金は旧東邦生命保険、旧第百生命保険などの破綻処理に投じられてきた。政府補助は「抜かずの宝刀」(業界関係者)とされ、これまで発動されたことはない。
〔写真説明〕金融庁
2026年10月03日 08時03分