エネルギー需給「強靭化急務」=中東危機で脆弱性浮き彫り―白書案



政府がまとめた2025年度版エネルギー白書案が2日、判明した。中東危機により原油やナフサ(粗製ガソリン)の流通が混乱し、「日本の需給構造の脆弱(ぜいじゃく)性が改めて明らかとなった」と指摘。将来の有事に備え、「抜本的な強靱(きょうじん)化が急務だ」と強調した。

政府は近く白書を閣議決定する。例年は6月ごろに決定するが、今年は中東情勢の混乱などで遅れていた。

白書案では、今年2月末の米イスラエルによるイラン攻撃後、原油輸送の要衝ホルムズ海峡が実質封鎖された経緯に触れた上で、石油の国家備蓄放出や米国からの代替調達など日本の対応策を紹介。1970年代の石油危機での経験も踏まえ、「節電要請や営業制限などを講じるには至っていない」と説明した。

一方、アジア産油国の経済成長やロシアのウクライナ侵攻で「原油調達先の選択肢は狭まっていた」として、「石油危機以来積み上げてきた対策だけでは対応しきれない事態が起こる時代に入った」と懸念を表明。国民生活の維持と経済成長に向け、今後も「国家の生命線」であるエネルギーの安定供給に取り組む姿勢を示した。

〔写真説明〕石油貯蔵タンクの沖合を航行する液化天然ガス(LNG)運搬タンカー=4月8日、横浜(AFP時事)

2026年10月03日 07時57分


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