
アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)で下流事業・マーケティング・トレーディング部門の最高経営責任者(CEO)代行を務めるナセル・アルムハイリ氏は16日までに時事通信の書面インタビューに応じた。アルムハイリ氏は、中東情勢の混乱や原油相場の変動が続く中でもADNOCは「日本にとって頼れる供給元であり、原油の確実な輸送とエネルギー安全保障の支援に取り組んでいる」と強調した。また、UAEが石油輸出国機構(OPEC)からの脱退を判断したことについて、「当社が日本を含む顧客の要望に応え、協力関係を強化する上で大きな柔軟性をもたらす」とも述べた。
UAEは日本の主要な原油調達先。2025年の輸入量は全体の約4割を占め、国別で首位だった。ADNOCはUAE最大の石油会社だ。
アルムハイリ氏は、同社が過去1年間に日量約7万バレル(約1万1000キロリットル)に及ぶ原油の追加的な長期供給で日本企業と合意したと明かし、「信頼できる長期のエネルギーパートナーとしての役割を強めている」と語った。
UAEは鹿児島県に「産油国共同備蓄」の原油を約800万バレル保管し、米イラン紛争勃発後に在庫の一部を放出した。アルムハイリ氏はこの備蓄について「両国の信頼の深さを示しており、エネルギー供給網の強さが一段と重要視される中、供給の安定性をさらに高めている」と指摘した。
〔写真説明〕アブダビ国営石油会社(ADNOC)で下流事業・マーケティング・トレーディング部門の最高経営責任者(CEO)代行を務めるナセル・アルムハイリ氏(同社提供)
2026年10月17日 07時07分