ロシアのプーチン大統領は27日、侵攻下のウクライナで延期されている大統領選の実施に向けて「国連暫定統治の導入を議論することは可能」と述べた。北西部ムルマンスクで原子力潜水艦乗組員と懇談して発言した。本来の任期満了後も職にとどまっているゼレンスキー大統領の正統性に疑問を挟み、排除する狙いが主眼にあるとみられる。
プーチン氏は、東ティモールや旧ユーゴスラビアを例に暫定統治に言及。大統領選を経たウクライナとの間で「平和条約締結交渉を開始する」ためだと主張した。ゼレンスキー氏をおとしめ、トランプ米政権が仲介して始まった停戦を巡る「間接協議」をロシアに有利な形で進めたい意図も透けて見える。
〔写真説明〕27日、ロシア北西部ムルマンスクで原子力潜水艦乗組員と懇談するプーチン大統領(左)(AFP時事)
2025年03月31日 12時40分