パレスチナ人監督拘束で非難=リチャード・ギアさんら署名―米



【シリコンバレー時事】今年の米アカデミー賞で長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した「ノー・アザー・ランド

故郷は他にない」のパレスチナ人監督の一人がイスラエル軍に拘束された問題で、賞主催団体の会員に名を連ねる俳優や映画制作者らが、イスラエルを非難する公開書簡への署名活動を行っている。29日現在、俳優のリチャード・ギアさんやペネロペ・クルスさんら800人余りが賛同した。

書簡では、ハムダン・バラール監督の拘束が「一人の映画制作者ではなく、不都合な真実を語る勇気ある全ての人々への攻撃だ」と指摘した。3人の共同監督の一人でイスラエル人のユヴァル・アブラハームさんによると、バラール監督は入植者から暴行を受けた後、イスラエル兵に連行されたという。

米メディアによると、アカデミー賞主催団体は拘束後、「アーティストを抑圧することを非難する」との声明を発表。ただ、バラール監督の名前には触れなかった。書簡は「3月の第1週に表彰しながら、わずか数週間後に制作者を擁護しない組織は弁解の余地がない」と批判の矛先を主催団体にも向けた。

〔写真説明〕米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した「ノー・アザー・ランド

故郷は他にない」のハムダン・バラール監督=26日、ヨルダン川西岸(AFP時事)

2025年03月31日 16時12分


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