高市首相、目的外使用は個別考慮=再審見直し法案が参院審議入り



再審制度を見直す刑事訴訟法改正案は19日の参院本会議で、高市早苗首相も出席して趣旨説明と質疑が行われ、審議入りした。立憲民主党は弁護側や報道機関を萎縮させかねないと懸念されている「証拠の目的外使用禁止」規定を削除するよう要求。首相は「違反した場合も目的・態様など個別事情を考慮する」として理解を求めた。

首相は同規定に関し「証拠の複製を再審手続きや準備に使用することはもとより許される上、証拠の概要を伝達する行為は禁止されない」と指摘。「国民の権利や自由に不当な影響を与えることはない」と述べ、懸念は当たらないと主張した。

改正案は裁判所による証拠提出命令を弁護側が請求できるようにする規定を明記したが、弁護側には証拠リストが開示されないため、立民は修正で開示を盛り込むよう求めている。首相は「(命令請求のための)証拠の特定は一覧表がなくても比較的容易だ」と述べ、平口洋法相も「効果的な場面は限定的だ」と否定的な考えを示した。

改正案を巡っては衆院審議の段階で、5年ごとの制度見直しの検討対象に目的外使用禁止と証拠リスト開示を加えるなどの修正が行われた。首相は「誤判からの確実な救済、再審手続きの円滑・迅速化が実現する。間違いなく再審制度を大きく前進させる」と強調し、これ以上の修正は不要だとして早期の改正案成立に期待を示した。

改正案は再審開始決定に対する検察の不服申し立て(抗告)を原則禁止し、「十分な根拠がある場合」に限って例外的に認めるのが柱。参政党が衆院での修正を踏まえて賛成の立場に回っており、今国会中に成立する見通しだ。

〔写真説明〕参院本会議で、再審制度を見直す刑事訴訟法改正案の趣旨説明を行う平口洋法相=19日午前、国会内 〔写真説明〕参院本会議で立憲民主党の打越さく良氏(手前)の質問を聞く高市早苗首相=19日午前、国会内

2026年06月19日 19時13分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース