
再審制度の見直しは昨年春から法務省の法制審議会部会で議論され、同省は2月までに制度改正の答申をまとめる方針だ。ただ、長期化の要因とされる再審開始決定への検察の不服申し立てについては、従来通り維持することに賛成の委員が多数を占め、抜本改革は望めない情勢だ。
2024年に再審無罪となった元死刑囚の袴田巌さん(89)は、裁判所が再審開始決定を出した後も検察側の即時抗告により、決定が約9年にわたり確定しない状況が続いた。昨年再審無罪となった前川彰司さん(60)も第1次再審請求で開始決定が出たが、検察の異議申し立てを受けて取り消された。
部会では不服申し立ての禁止について議論が続くが、構成委員14人中、禁止を訴えるのは弁護士2人にとどまり、検察官や学者ら多数は維持を主張。最終的には多数決で決まるため、維持となる可能性が高い。
一方、超党派の議員連盟がまとめ、野党が国会に提出した刑事訴訟法改正案は、検察の不服申し立てを全面的に禁じる内容となっている。ただ、自民党内の調整が難航し、半年以上経過しても審議入りできていない。法制審の答申がまとまり、政府が法案として提出すれば政府案が優先的に審議されるとみられる。
〔写真説明〕法務省=東京都千代田区
2026年01月13日 08時12分