免疫制御細胞、増加の仕組み解明=アレルギー治療に応用期待―理研など



理化学研究所などの研究チームは19日、過剰な免疫反応を抑える「制御性T細胞」が体内で増える仕組みをマウスで解明したと発表した。食物アレルギーなどを抑える新たな治療法につながる可能性があるという。論文は米科学誌ネイチャー・イムノロジー電子版に掲載された。

免疫は細菌やウイルスから体を守る一方、過剰に働くと自己免疫疾患などを引き起こす。このため、体内には免疫にブレーキをかける制御性T細胞が備わっている。特に腸では、食べ物や腸内細菌への免疫反応を抑える役割があるが、その数を増やす方法はよく分かっていなかった。

理研の谷内一郎チームディレクターらの研究グループは、制御性T細胞を生み出す役割を持つ免疫細胞に注目。遺伝子操作したマウスを解析した結果、この免疫細胞がなくなると腸内で制御性T細胞がほとんど作られず、大腸炎を発症することが分かった。

一方、細胞の性質を決める「RUNX1」というたんぱく質の働きを強めると、この免疫細胞が増加することも判明。制御性T細胞も増え、腸内では通常のマウスの約3倍に達した。

チームによると、制御性T細胞そのものではなく、増加を促す細胞を操作して体内で増やす方法を見つけたのは初めて。谷内チームディレクターは「炎症性腸疾患のほか、将来的には移植医療への応用も期待される」と話している。

〔写真説明〕理化学研究所の看板

2026年06月20日 10時26分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース