松橋事件訴訟、熊本県は上告せず=警察捜査「違法」判決



熊本県宇城市(旧松橋町)で1985年、男性が刺殺された事件で服役後、再審無罪が確定した宮田浩喜さん=2020年死去=の遺族が国と県に損害賠償を求めた訴訟で、国と県で連帯し計約2380万円を支払うよう命じた福岡高裁判決について、県は10日、上告しないと発表した。国は7日に上告している。

福岡高裁は7月、県警の宮田さんへの任意聴取は、自白させることが目的だったと判断。長時間の取り調べは「任意捜査の限度を超える」と認定し、警察官による捜査の違法性を否定した一審熊本地裁判決を取り消した。

検察官についても、宮田さんが「凶器に巻き付けた後、燃やした」と供述した布片が残っていた事実を公判で明らかにし、起訴取り消しや無罪論告をすべきだったのに怠ったのは違法としていた。

県の上告断念を受け、熊本県警の渋谷明紀首席監察官は「判決を重く受け止め、引き続き緻密かつ適正な捜査に取り組む」とのコメントを出した。原告側弁護団は「(違法な取り調べを)反省し、今後はしないとの判断の表れだと受け止めたい」としている。

〔写真説明〕7月の控訴審判決後、「再び勝訴」と書かれた紙を掲げる弁護人=7月27日午後、福岡市中央区

2026年08月10日 15時27分


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