
大阪地検検事正だった2018年、酒に酔った部下の女性検事=退職=に官舎で性的暴行を加えたとして、準強制性交罪に問われた北川健太郎被告(67)の第3回公判が6日、大阪地裁(三輪篤志裁判長)であった。女性が証人出廷し、事件当時の状況について「現実が受け止められず、心も体も凍り付いた」と涙ながらに証言した。
女性は検察側からの質問で、北川被告に異性として好意を抱いたことがあるか問われ「一度もない」と強調。検事正という立場については「神のような存在で恐れ多かった」と説明した。
女性は事件当日、北川被告の検事正就任を祝う懇親会で焼酎の水割りなどを飲んで泥酔し、途中から記憶がないと説明。懇親会の次に覚えている場面としては「視界に北川(被告)の顔と全裸が飛び込んできた」と話し、「検事正が私に覆いかぶさっている現実が受け止められず、心も体も凍り付いた」と語った。
女性は泥酔していたため動けず、「もし私が嫌だと大きい声で言えば、殺され、押し入れに放り込まれ、誰にも気付かれないように埋められる」と考えていたという。
6日の公判では、女性の姿が傍聴席から見えないよう、証言台の後ろについたてが設置された。
起訴状などによると、北川被告は18年9月12日深夜~13日未明、大阪市内の自身の官舎で、酒に酔い、上司の行為に恐怖を感じて抵抗できない状態の女性に性的暴行を加えたとされる。被告は24年10月の初公判で起訴内容を認め謝罪したが、その後に方針転換。10月27日に2年ぶりに開かれた第2回公判では無罪を主張した。
〔写真説明〕大阪地裁=大阪市北区
2026年11月06日 18時53分